2020年にミスユニバーシティー日本大会グランプリを受賞した難波遥さん。若いうちに影響力を持てるようになりたいという想いから2020年にSDGs×fashionableをテーマに、若者のSDGsの関心を高める為の活動を行っているプロジェクトチーム『HANDS UP』を立ち上げました。『HANDS UP』の活動内容は多岐に渡っており「SDGs×オシャレ」「Umiyoga×beach clean」「dream earth tile」「takepafe」の4つのプロジェクトが展開されています。今回はその『HANDS UP』の取り組みについて難波遥さんに詳しくお話を伺いました。
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HANDS UP代表
難波遥さん
2000年静岡県生まれ。ミス・フェリス2019グランプリ受賞。2020年ミスユニバーシティー日本大会グランプリ受賞。2020年にSDGsプロジェクトチーム「HANDS UP」を立ち上げた。大学ではSDGsや国際問題について学び、課外活動としてNPO法人ウィメン・アット・ワークに所属するなど広くSDGsの活動を行っている。
フィリピン留学をきっかけに
難波さんが「HANDS UP」を立ち上げたきっかけは何ですか?
フィリピンに留学時、子どもに物乞いをされた経験から見えないところで起きている事実に直面し、自分に罪悪感が芽生えました。「日本に戻ったらいつも通りの日常を送るのか…また自分のやりたくないことや自分にとって不本意な時間を送るとこの子たちに申し訳ない」と思うようになりました。それならば自分に出来ることを全てやり尽くして人生を全うしたい、一度きりの人生なので若いうちに影響力を持てるようになりたいという思いからHANDS UPを立ち上げました。
プロジェクトチーム「HANDS UP」
ハンズアップとはどのようなプロジェクトですか?
SDGs×fashionableをテーマに、若者のSDGsの関心を高める為の活動を行っているプロジェクトチームです。影響力や発信力のある“若者”がSDGsに関する取り組みを行うことによって、SDGsの認知度を向上させたいと考えています。設立当初は15人ほどでしたが、現在は大学生を中心に20名で活動をしています。
HANDS UPという名前の由来を教えてください
“困っている人” “支援をする余裕のある人”共に手を上げ、声を掛け合える(=HANDS UP)ような社会を作りたいと思い、プロジェクトチームの名前をHANDS UPにしました。これによって、日本を人のために生きる大国へと変えていきたいと私たちは考えています。
多岐に渡るプロジェクト
HANDS UPでは、具体的にどのような活動をされていますか
活動内容は大きく分けて4つあります。
1 SDGs×オシャレ
SDGsの堅いイメージを払拭するために、SDGs達成に向けた17の目標をイラスト化したものです。17の目標にプラスして、18個目に“守ろう、自分の命”というハンズアップオリジナルの目標も作りました。ポップなイラストを使用することによって、小学生に興味を持ってもらえるように促しています。現在は、このイラストを用いてステッカーやマイボトルなど商品化も進めています
2 イベント Umiyoga×beach clean(ウミヨガ×ビーチクリーン)
参加者が砂浜でヨガを行い、その後海岸線を清掃するイベントです。このイベントは、SDGs達成に関心がない人をターゲットにしています。これによって、無意識に環境保全をする人を増やしたいと考えています。波の音を聞き、日光を浴びながらヨガを行うので、自然の豊かさを感じられて、とっても気持ちいいんですよ~!
今後は神奈川県の猿島とのコラボをする予定です。猿島行きのフェリーチケットにウミヨガの参加券を付けることによって、観光客をターゲットにイベントを実施したいです。これによって、猿島の活性化に繋げていきたいと思っています。
3 dream earth tile(ドリーム アース タイル)
これはSDGsに楽しく触れてほしいという願いから、私たちHANDS UPが独自に開発したすごろくゲームです。初級編は小中学生向けに、上級編は高校生大学生そして企業様向けになっているので、どの年代層の人にも楽しんでゲームをしてもらえます。ゲームを通してSDGsに触れることによって、社会貢献をやろうと踏み出す一歩に繋がると考えています。
4 takepafe(タケパフェ)
現在開発中の、食べるだけで社会貢献ができるという「竹パフェ」を開発しています。中身は精進料理のお弁当になっています。この竹パフェは、幸福度向上、健康増進、フードロス解決、障碍者雇用、CO2削減といった、5つの社会問題を解決することをコンセプトにしています。竹パフェのように、人間の三大欲求の中に社会問題の解決を取り入れることによって、社会貢献に対するハードルを下げています。
HANDS UPの活動に対する反響
難波さんの取り組みに対する反響はありましたか?
活動をしていく中で、自分自身のSDGsの取り組みに関心を示し実際にアクションを起こしてSDGsに貢献してくれる人ができたことです。
具体的にはドリーム アース タイルの活動に関して、小学生から大学生にSDGsを広めたいという自身の想いに共感し、活動を応援して下さる方が母校にSDGsすごろくを勧めてくださり、この活動を広めてくれるというような反響がありました。
HANDS UPの今後
HANDS UPの今後の展望を教えてください
現在、私たちHANDS UPは東京、愛知、岐阜を中心に活動をしています。今後は全国レベルで活動をしていきたいです。そして、小学生から大学生など若い人たちにSDGsへの関心を高めていきたいです。
若い人たちの関心を高めるために
若い人たちがSDGsに関心を持つためにはどのようなきっかけ作りが必要になると思いますか?
若い人たちにとって身近な環境で波及することが、一番効果的です。現在日常的に使用しているモノに対してSDGsを落とし込むことによって、無意識レベルで人々が社会貢献を行うことができると考えています。例えば女子大生をターゲットにすると、メイク道具にSDGsを掛け合わせた商品を作ることが、SDGsに関心を持ってもらうきっかけ作りの一つだと思います。
難波さんの「おしゃれなエコライフ」
難波さんにとっての「おしゃれなエコライフと」は?
「自由さ」
自分で自分の生活を彩れる“自由さ”がオシャレなエコライフだと私は考えています。金銭的にも、時間的にも、精神的に縛られないことがオシャレであり、SDGs実現にも繋がる暮らし方だと思います。
Editor's note
ー取材後記ー
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田川桃花
同年代の方がプロジェクトチームを設立し、SDGsの意識啓発活動を行っていることに驚くと同時にとても感化されました。私は、難波さんが設立されたHANDS UPの取り組みの中で、ウミヨガ×ビーチクリーンにより興味を持ちました。砂浜の上でヨガを行うことで、自然の恵みを感じながら体を動かせるので、とても気持ちがよさそうと思いました。その後使用した砂浜の上をごみ拾いすることによって、無意識的に環境保全を行える点が魅力的に感じました。私自身もこのようなきっかけがあれば、SDGsに対して一層関心を持つことができるだろうなと感じたので、この活動をより多くの人々に広めていきたいです。
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山根潤子
常に先々のことを考え行動に移し実行していく難波さんの姿に憧れました。
HANDS UPの活動の1つであるドリーム アース タイルは特に印象的で、若年層にSDGsを広める工夫やこの活動に対する反響を聞きSDGsを広めていくことの大切さを学びました。
今回、難波さんのお話を伺い、同年代の方がHANDS UPを立ち上げて活動していることを目の当たりにし、私も社会で起きている様々な問題に今後より一層目を向けて自分に出来ることを探し実行していきたいと思えるようになりました。
関連リンク
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難波遥さんInstagramアカウント
https://instagram.com/haru4.8?utm_medium=copy_link -
HANDS UP Instagramアカウント
https://instagram.com/sdgs_hands_up?utm_medium=copy_link -
HANDS UP 公式サイト
https://sdgs-handsup.studio.site/