「SDGsって最近よく聞くけれど、なんだか難しそう…」「興味はあるけれど、お金がかかりそうで嫌だな…」という人も多いのではないでしょうか。せっかく環境にやさしいことをしても、不安や不満で自分の気分が下がってしまっては台無しですよね。今回は、毎日の生活に無理なく取り入れられて、かつ自分もハッピーになれるようなエシカルライフについて、Cheer!SDGs前編集長であり、卒業後もエシカルを楽しむライフスタイルを送っている、会社員の長谷川瑞佳さんにお話を伺いました。
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アパレル会社勤務・エシカルライフを楽しむ
長谷川瑞佳さん
頑張りすぎず、まずは自分にできるところから
SDGsに興味を持ったきっかけを教えてください。
高校3年生の時、選択授業で外国事情を学んだことをきっかけに社会問題や平和に興味を持ちました。テロに関する新聞記事のディスカッションなどを通じて、大学では国際学部で平和問題について学びたいと思い進学しました。そして大学入学後、貧困問題などの問題もSDGsなのだと知り、関心を持つようになりました。
普段の生活で、SDGsに関して気を付けていることは何ですか?
SDGsを心がけることはもちろん大切ですが、私は、「環境に良いことをしなければ!」と、気を張りすぎないようにしています。たとえ環境に良いことをしていても、自分が無理をして苦しくなるのは少し違うと思うんです。だから私は、マイボトルやマイバッグを持ち歩く、竹歯ブラシを使うなど、自分にできる範囲で取り組んでいます。最近はstojoというマイボトルがおしゃれでお気に入りです!また、経済的な負担が大きくなりすぎないようにも気を付けています。私はスキンケアやネイルをコスメキッチンで買うようにしているのですが、いつもより少しだけお金を多めに出せば取り入れるようなものから、一つずつ取り組んでいます。
「SDGsって難しそう…」という方々にもできそうなことを教えてください。
「自分の気分が上がることをする」ということが大切だと思います。例えばコスメだったら、「オーガニックコスメだから」というよりも「この商品を使いたいから」と思って購入するようにしています。やはりSDGsだけをものを選ぶ基準にするのではなく、自分が「これが好き!」と思うもの、使用感に納得が得られるものを選んだ方が楽しいですよね。オーガニックコスメにはパッケージがかわいくて、並べてテンションが上がるものもたくさんあります。デパコスほど高くないし、見るだけでもテンションが上がるので、おすすめです!
左から、「Kure Bazaar」ネイルカラー、「to/one」ネイルポリッシュ、「Celvoke」クレイヴドネイルポリッシュ、「manucurist」ナチュラルネイルカラー
「いいもの」をたくさんの人に伝える難しさ
Cheer!SDGsの編集長として活動する中で学んだことは何ですか?
取材に行く中で、まずエシカルブランドの多さに驚きました。私がこれまで知らなかっただけで、機能面もデザイン面も良いものがたくさんあったんです。そのため、編集長として、まだスポットライトが当たっていないブランドにフォーカスして、素敵なものを発信できることが嬉しかったです。また、これまでは「エシカル」や「SDGs」について難しくとらえがちでしたが、調べていくと、それを当たり前に感じるようになりました。
SDGsについて発信する中で、大変だったことはありますか?
ブランドの規模が小さくて商品があまり出回っていなかったり、値段が高かったりして、発信して多くの人が関心を持ってくれても日常生活に取り入れづらいのがちょっと惜しいなと思いました。また、世の中の「流行りもの=良い」とされている風潮も、エシカルブランドがなかなか広まらない原因の一つだと思います。
ボランティアサークルで学んだこと
長谷川さんは、個人のSNSでもエシカルなアイテムやイベントを紹介されていますが、そのようなイベントに参加するようになったきっかけは何ですか?
学生時代に最大4つのボランティアサークルに所属していたことが大きいと思います。ジェンダー問題や貧困地域へのボランティア活動、地方創生やファッションの社会問題について考えるなど、幅広い分野を学んでいました。タイの山岳民族の元へホームステイしたり、フィリピンのスラム街を訪問したり、大学でピンクレモネードの販売をして収益を寄付したり、様々な活動を通してSDGsへの関心が深まりました。就職してからは、あまりイベントへの参加はできていないのですが、無理なく自分が楽しめる範囲で活動しています。
SNSで紹介されていたアイテムの中で、特におすすめのものを教えてください。
たくさんありますが、私はコスメを集めることが好きなので…もちもちお肌になれる「chant a charm」の化粧水や乳液、モデルの大屋夏南さんがオーガニックコスメブランド「a.o.e ORGANIC cosmetics」とコラボした生分解性100%の容器を使ったカラーリップ「GOOD LIPS」が特におすすめです。パッケージもおしゃれだから、プレゼントにもおすすめ!また、最近は手作りのものにハマっていて、那須の岩で作られたキャンドルや、マダガスカル産のかごバッグなど、旅行に行ったときにその土地ならではのものを探すことが好きです。
左から、「chant a charm」ディープ モイスト ローションEX、モイストミルク
自分のご機嫌が取れる選択を
はせみずさんにとって、「おしゃれなエシカルライフ」とは?
「自分のご機嫌がとれること」だと思います。おしゃれなのはもちろん、「何も害を発してない」「環境にやさしい」というエシカルさも、両方が満たされているものが私にとって心の底からくつろげるものなんです。高級ブランドにはあまり興味がなくて、それよりもオーガニックでかわいいものを見つけた時の方が気分が上がります。
Editor's note
ー取材後記ー
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野辺有桜
環境にやさしいことをするといい気分になるし、おしゃれな生活って誰もが憧れますよね。長谷川さんのInstagramは可愛い雑貨やおしゃれなもので溢れていて、いつも素敵だなと思って見ていたのですが、今回お話を伺って、それは自分の「好き」を詰め込んだ結果なのだなと感じました。SDGsを義務のように感じるのではなく、自分の気分が上がる選択として生活に取り入れている長谷川さんの姿勢を、私も見習いたいと思いました。
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